論理的伴立とか論理的含意といわれるものは命題の真偽の問題である一方、論理的前提は話し手の知識や心理を表しているものである。だから論理的前提は論理的伴立を基礎に成り立っている。論理的伴立と論理的前提を定義すると：
論理的伴立
命題 p が真ならば、命題 q も必ず真であり、かつ q が偽ならば p は真であることも偽であることもある。その場合、 p は q を伴立する。
(1)
a. John met a boy. (p)
b. The boy John met was tall. (q)
c. The boy John met was not tall. (￢q)
論理的前提
命題 p が真ならば、命題 q も真であり、かつ p が偽であっても q が必ず真である場合 p は q を前提とする。
(2)
a. John managed to memorize the word. (p)
b. John tried to memorize the word. (q)
c. John didn't manage to memorize the word. (￢p)
前提とは p を否定した命題も q を必ず前提とする。
