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antonym

普通、「やる」の反意語は「もらう」である。だから

(1)
a. 太郎がうわさを流してやった。
b. 太郎がうわさを流してもらった。

(1a) の反対は (1b) のように思われるが、実際は (1a) も (1b) も同じで「うわさが流れた」ことを共通で、その事象に対して誰が恩恵を被ったかが異なっているだけである。 (1a) は「太郎以外」の人で (1b) は「太郎」である。一方、恩恵ではなく被害の場合は

(2)
a. 太郎がうわさを流された。

(2a) のようになり「うわさが流れた」事象に対して影響を受けたのが「太郎」ではあるがその影響がマイナスの影響である。 (2a) と (1b) は似ているが一方は benefactive で一方が malfactive と反対なのである。このような「やりもらい動詞」や「られる」は単に直示性を表しているだけみたいである。
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by miyakmae | 2019-10-14 06:21 | 言語 | Comments(0)

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