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複合動詞句の SV to 不定詞節

動詞のあとに to 不定詞節をとる動詞は複合動詞句と目的語と付加詞の3種類に分類されるが、最初の複合動詞句をなす to 不定詞節もいろいろな種類に分類される。おもにアスペクト動詞と to 不定詞節、繰り上げ動詞と to 不定詞節、試み動詞と to 不定詞節、遂行動詞と to 不定詞節、そして遂行動詞の反対の不履行動詞と to 不定詞節にわかれる。他にも様態動詞と不定詞節や蓋然性を表す動詞や傾向を表す動詞があるがひとまず不履行動詞までをみると

(1)
a. John began to finish his task.
b. John appeared to have his task.
c. John tried to finish his task.
d. John managed to finish his task.
e. John failed to finish his task.

(1) の不定詞節はどれも主節の動詞と密接につながり主節の動詞と不定詞の動詞とが複合的につながっている。いわゆる目的語の不定詞節ではない。 (1a) の to finish his task は「仕事を終えることを始めた」という意味ではなく「仕事を終え始めた」と主節の動詞と不定詞の動詞とが密接につながっているのである。しかし (1b) の繰り上げ動詞と不定詞節は (1a) とは全く異なる。 (1a) は「終え始めた」であるが (1b) は*「持ち見える」ではなく「持っているように見えた」である。不定詞節の動詞には「ように」が必要なのである。次の (1c) の試み動詞の場合も*「終え試みた」ではなく「終えようとした」と日本語では「ようと」が必要になる。(1d) の遂行動詞の場合は「終えれた」と (1a) と同じようになる。最後の不履行動詞は遂行動詞の反対なので同じく「終えれなかった」となりほぼ (1a) と同じようになる。ただ、(1a) のアスペクト動詞の begin の反対は finish とか stop とか end で不定詞節をとるのではなく、動名詞句をとるので (1d) と (1e) との関係とは異なる。後者は反意語でありながら不定詞節で表し、アスペクト動詞の反意語は不定詞節と動名詞句と使い分けをする。



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by miyakmae | 2019-05-12 09:23 | 言語 | Comments(0)

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