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前置詞

普通、前置詞は場所を表す地点を表し、at は 1Dである線上の地点で on は 2D である平面上の地点で in は 3D である空間上の地点を表す。これが応用されて時間に適用されたのが時を表す前置詞である。

(1)
a. John is at the station.
b. John is on the island.
c. John is in Japan.

(1a) が直線状の一地点で (1b) が平面上の一地点で (1c) が空間上の一地点となる。しかしこのような絶対的な場所ではなく、相対的な場所を表すことも可能となる。

(2)
a. John is with Tom.
b. Tom is with John.

(2a) の with は地点を表しているのであるが絶対的な地点ではなく相対的な地点を表している。このような相対的地点を表す前置詞は John と Tom を入れ替えても論理的な意味は変わらない。 (2a) と (2b) はほぼ等価である。しかし絶対的な場所を表す (1) の前置詞ではこのようなことが生じない。

(3)
a. *The station is at John.
b. *The island is on John.
c. *Japan is in John.

つまり場所を表す前置詞でも絶対的場所を表す前置詞と相対的場所を表す前置詞に分かれるのである。 at, on, in は絶対的場所を表す前置詞で with, by は相対的場所を表す前置詞なのである。相対的場所を表す前置詞はちょうど関係詞節の前置詞でちょっと複雑な意味構造と統語構造を持っている。

(4)
a. John is with Tom.
b. John is at the place at which Tom is.

(4a) の相対的場所を表す前置詞 with は (4b) の at the place at which SV と同じ意味である。このような相対的場所を表す前置詞はすべて converse 関係にある。


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by miyakmae | 2019-01-01 16:25 | 言語 | Comments(0)

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