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postulate

theorem 「定理」になる前の前提である postulate 「公準」は proposition assumed to be true without proof ということで axiom 「公理」と同じことであるが、もともとの意味は ask とか request という意味であった。 postulate とはrequest (someone) to an ecclesiastical office という意味で pray 「祈る」と同じ意味だったのである。Browne が a self-evident proposition demanded to be true という意味で使ったのである。 pray は ask earnestly という意味で結局は(神への)request とか demand という意味である。postulate 「公準」と pray 「祈る」は全く似ても似つかぬ単語であるが、両方とも同根で postulate 「公準」は pray の r が s となり母音が変化したものであろう。 pray に否定の接頭辞 de- をつけたdeprecate は「非難する」とか「しないように嘆願する」という意味で disapprove とか depreciate という意味に変わった。against の de- ではなく in という意味の接頭辞をつけると imprecate 「呪う」ができる。 imprecate 「悪いものを要求する」とは「祈って悪を引き入れる」という意味である。踏み台に似たprie-dieu 「祈祷台」とは文字通り pray God という意味で膝まづく台と祈祷書を置く台のついた prayer 「祈り」のときの台である。 postulate 「公準」に ex- をつけると expostulate 「諫める」ができる。 expostulate 「諫める」とは deprecate 「非難する」と同じく disapprove という意味である。どうも pray や postulate のもとの語は神に対して ask して否定的なニュアンスの原罪みたいなものを取り除くように懇願するというような意味があったような気がする。最後に precarious 「不安定な」とか「危険な」とは prayer 「祈り」によるだけのものというのが原義である。強く望まれただけという意味で何の根拠もないもののことを描写するときに使われる。


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by miyakmae | 2018-11-08 03:08 | 言語 | Comments(0)

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