door の外は forest

印欧語の音の相関関係でd= f というのはあまりない。dusk「夕暮れ」と obfuscate「ぼかす」の dfの関係のようにゲルマン語系の単語はdで始まり、ロマンス語系はfとなる。このまれなのがdoor「ドア」と foreign「外国の」である。両方とも「戸」を意味していてdoorの方は内側と外側との境界線であり、foreign「外国の」はその doorの外という意味でした。比喩的にoutdoorsというのが foreignだったのです。 foreign「外国の」までいかず、もっと近くのdoorの外が forest「森」です。 forest「森」は doorを挟んで外側の区域を表していました。家などをローンで購入したものの残金を払えなくなってしまうと自分の家のdoorの外に出なくてはいけなくなります。このような状態がforeclose「抵当流れにする」です。doorを閉めて抵当設定者を追い出すことで名詞ではforeclosure「抵当権実行」と言います。この実行を民間の会社ではなく国家が行うとforfeit「はく奪没収する」となります。forfeit「没収する」とは政府などが住居者などの権利を奪い家の外に追いやることです。forfeitfeitfactoryと同根の makeという意味ですので forfeit「没収する」とは文字通りにはmakeoutside of the door というのが原義です。doorを挟んで内側は privateな空間で外側は publicな空間ですから forum「広場」とか「公開討論会」とは秘密裏ではなく公にdoorの外側で行うことという意味です。最近の裁判は秘密裏ではなく公開で行われますからforumは裁判用語ではそのまま「裁判」とか「公の裁き」という意味になります。forensic「法医学の」とか「科学捜査の」はもともとはoutdoorsという意味だったのです。人体の中でdoorと考えられていたのがthyroid「甲状腺」です。ロマンス語系ではfなのですがギリシャ語系ではthとなります。このように考えるとゲルマン語系とギリシャ語系はロマンス語系よりも似ているような気がします。thyroid「甲状腺」とは trachea「気管」への doorと考えていたみたいです。左右両方にありますからdoorはどうも handsとか legspantsと同じく開き戸で2枚の戸が合わさってできているものをイメージしていたみたいで、昔はよくdoorsと複数形で使われていました。thyroidは複数形で表されることはあまりありませんが左右対称の二つがペアになっている器官です。

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by miyakmae | 2018-10-19 13:21 | 言語 | Comments(0)

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