autography と carbon は同じなんだ
2018年 10月 18日
carbon「炭素」はフランス語起源のcharcoal「炭」の前半部分と同じ意味で、もともとは「暖める」という意味だったのだと思う。charcoal「炭」もcarbon「炭素」も燃やすと熱を出すものです。英語でcremate「火葬にする」も燃やすことであるしceramic「セラミック」は高熱でclayを焼いたものである。家の中において火を起こして暖める道具がhearth「炉床」で一般に「暖炉」のことである。hearth「暖炉」ではcがhになっている。医学用語のcarbuncle「よう」とは「カルブンケル」のことで深い紅色の潰瘍みたいなものである。carbuncle「カルブンケル」とは何か焼いたようなものという意味であろう。carbon「炭素」の形容詞はcarbonaceous「炭素の」で、炭火焼きの料理がcarbonado「カルボナード」でスパゲッティになるとcarbonara「カルボナーラ」となる。すべて炭火焼きの料理というのが原義なのでしょう。一見、carbon「炭素」とは似ても似つかないのがcをgに変えて音位転換したgraphite「黒鉛」である。グラファイトは鉛筆の芯のもとであるから、これから描くという語根のautography「自筆」とかbiography「伝記」とが生まれた。描くはもともとは炭素という意味だったのである。stenography「速記」とは短く描くことであるしmonograph「小研究論文」とは1つのテーマに関してのみ描かれた論文のことである。光で描くのをholography「ホログラフィー」とかhologram「ホログラム」という。epigram「寸鉄詩」とは上にちょっと描かれたものである。