日本語の人称代名詞

国広 (1974) は日本語と英語の比較で

(1)
a. 日本語は状況中心、英語は人間中心
b. 日本語は存在表現、英語は所有表現
c. 日本語は身体の一部分、英語は人間全体

(1) のように分析して、日本語はあまり人称代名詞を使わない言語であると分析した。

(2)
a. 話し声がした。 I heard whispering.
b. 話がある。 I have something to tell you.
c. 頭が痛い。 I have a headache.

このような違いがあるから日本語は一人称が表面にでてこない可能性があり、もしも一人称が出てくる場合には他人の視点から事象を見ている可能性が高くなるという。僕は人称代名詞はそのような広い意味での表現の仕方の違いではなく、統語的な、covert な人称代名詞であるゼロ代名詞を使うかどうかとかかわっていると思うのであるが。

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Commented by blackfacesheep2 at 2018-04-10 20:15
はじめまして、黒顔羊と申します。
アメリカ人に日本語を教えております・・・一対一の家庭教師スタイルです。
彼らは日本語の人称代名詞の多さに戸惑うようですね。
私もどうやって説明しようか、いろいろ考えています。
参考になりました。
ありがとうございました。
Commented by miyakmae at 2018-04-12 17:13 x
日本語の人称代名詞は基本はゼロ代名詞で英語の to 不定詞の主節と共通な場合の前にあるようなものであると一般に言われています。いわゆるいくつもある人称代名詞は実際は人称代名詞ではなく普通名詞であるというのが一般的な解釈だと思います(英語では that he とは言えないが日本語ではあの彼は問題ないので)。ではなぜ英語のような人称代名詞がないかはよくわかっていません。多分、述語や複合動詞に人称を限定する働きがあるからだと思いますが。
by miyakmae | 2018-04-10 12:05 | 言語 | Comments(2)

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