split VP 分析

最近の極小主義では動詞句も small v と large Vとに分けた split VP 分析で行っているみたいである。これは昔の変形生成文法時代の分析と同じような気がする。

(1)
a. John rolled the ball down the hill.
b. The ball rolled down the hill.
c. John made the ball roll down the hill.

(1a) は (1b) ともいえるから (1a) の rolled は日本語やフランス語と同じように根底には (1c) のような構造があって、 (1c) の make と roll が合わさって (1a) の rolled みたいになったのであると分析する。つまり動詞句は使役などの small v の句と語彙的な large V の句があると分析するのである。これは日本語にすると当然となる。

(2)
a. ジョンはボールを丘の下にころがせた。
b. ボールは丘のしたにころがった。

日本語では roll は他動詞の場合には「ころがす」で自動詞の場合には「ころがる」と区別する。英語のように同形ではないのである。 (2a) からわかるように動詞は「ころがる」+「させる」が合わさって「ころがす」になったと容易に想像がつく。しかし最近の分析では次のようなものも同じような構造で分析するのである。

(3)
a. John will load the truck with hay.
b. *The truck will load with hay.

(3a) も (1a) と同じ split VP分析で行い。 (3a) と (1a) とは同じ統語構造をしているとする。しかし load の場合は自動詞用法がない。 (1b) と異なり (3b) は非文となる。このような違いを可視性によって区別しているのであろうか。GB理論どまりの年寄には全く見当がつかない。

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by miyakmae | 2017-06-06 08:18 | 言語 | Comments(0)

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