can

can の根源的用法の「できる」は「できる」というよりは「する能力がある」とした方が誤解を招くことが少ないように感じる。can は動詞句につけて state を表わし、時間的な広がりを表す。一般に動詞のアスペクトは動作と状態に2分されるが、それぞれ交替する。動作を表す run に -ing を付ければ状態を表し、状態を表す know に come to をつければ動作を表す。 can は動作を表す動詞句につけて全体として状態を表しているのである。

(1)
a. John knows Japanese.
b. *John can know Japanese.

(1b) が非文になるのは know Japanese のような状態を表す動詞句にさらに状態を表す can をつけたからである。動作を表す動詞句になら can をつけて状態にすることは可能である。

(2)
a. John learns Japanese.
b. John can learn Japanese.

(2b) が問題ないのは learn Japanese という動作を表す動詞句についているからである。 can は「する能力がある」とか「する許可がある」というような状態を表す助動詞なのである。そのため時間的な広がりの continuous events を表す。過去形で使われば、過去の一定の時間そのような状態であったことを表し、現在形で使われば、現在から未来にわたりある一定期間そのような状態であるということを表す。だから時間幅のない single event を表す場合(動作)は非文となる。

(3)
a. *John walked fast and he could catch the last bus.
b. John walked fast and he was able to catch the last bus,

(3a) が非文になるのは catch the last bus という動作を表す動詞句に一定期間の時間の幅を付ける状態の助動詞 could がついたからである。全体としては single event を表さなくてはならないところに時間幅のある continuous event にしてしまったから非文となったのである。 single event を表すことができるのは can の形容詞的な迂言的な be able to なのである。

b0356108_07451218.jpg

[PR]
by miyakmae | 2017-06-02 07:45 | 言語 | Comments(0)

言語学と猫のブログ    HP「英語と日本語の窓」は    http://miyak.web.fc2.com


by miyakmae
カレンダー