CP


普通, 文は主要部と指定部から成るCPという句が追加されて永遠に拡大できるようなシステムになっていると考えられています。

(1)
a. The cat slept on my laps.
b. She found that the cat slept on my laps.

(1b) の that は CPの主要部に追加されて (1b) のように複文を構成しています。

(2)
a. The cat slept on what?
b. What did the cat sleep on?

(2b) の did は slept が did と sleep に分解された後に CPの主要部の位置に移動して、what は CPの指定部の位置に移動してできたと考えられている。しかしこのように考えると次のような関節疑問文が分析できなくなってしまいます。

(3)
a. She didn't know what the cat slept on.
b. She didn't know what did the cat sleep on.

(3a) は無標の標準的な文で、 (3b) は方言などに現れる有標文です。両方とも what はCPの指定部に移動している文ですから主語と動詞の数や時制の一致と同じように主要部と指定部の一致が生じなくてはいけません。 what は[WH+]ですから主要部に助動詞が移動してこなくてはなりませんが (3a) の方が無標の標準的な文で助動詞が移動している (3b) が有標の例外的な文なのです。このようなことが生じるのは主文と複文とでは構造が異なるというような ad hoc な説明をするか、 (3a) の what は (2b) の what とは異なる位置に派生していると考えなくてはなりません。

(4)
a. She wonders why the cat won't sleep on his laps any way.
b. She wonders why in no way will the cat sleep on his laps.

(4a) は標準的な理論で行くと why は CP の指定部にあり CP の主要部はなぜかゼロになって疑問倒置が生じていないと考えられています。しかし (4b) のように従属節の否定句を強調して主語の前に移動すると助動詞も移動する否定倒置がかかります。従来の理論でいくと (4a) の why のあとには1つしか spot が開いていなくその位置もなんらかの理由で充足されていると考えられます、つまり (4b) のように否定句や助動詞が移動してくる場所は存在しないことになります。しかし (4b) が文法的であるなら今までの仮説が間違っていることになります。その仮説が (2b) の疑問詞の位置と (3a) の疑問詞の位置が同じであるという仮説が間違っていることになります。このような理由からRizzi (1997) の cartography theory がでてきたのであるがどうもしっくりいかないのはなぜなのかわからない。

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by miyakmae | 2015-01-01 00:00 | 言語

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