日本語の基数詞

倍数の法則2

日本語の基数は倍数の法則(窪園2011)によって作られているというのを考えた。

(1)
a. hi, hu
b. mi, mu
c. yo, ya

倍数の数は同じ子音字で作られ、母音字だけが異なるだけである。これは 1, 2, 20 でも表れる。

(2)
a. 1, 2, 20
b. hitotu, hutatu, hatati
c. h-t-t, h-t-t, h-t-t-

1の倍数の2も、2の倍数20 も基体は h-t-t の子音字で構成され、倍数ごとに母音字が変化するだけである。このような倍数の法則は数だけでなく、自他交替でも生じる。

(3)
a. 上がる、上げる
b. agaru, ageru
c. a-g-r-, a-g-r-

自動詞と他動詞は項の数から考えると自動詞は主語のみを取る1項述語であり、他動詞は主語と目的語を取る2項動詞であるから項の数からいくと倍数の関係にあると考えられる。自動詞が1で他動詞が2であるからちょうど (1) の関係と同じである。だから (2b) の関係と同じく、同じ子音字の基体を持ち、倍数が変わると母音字が変わるという倍数の法則が成り立つ。英語の自他交替も同じである。

(4)
a. sit, set
b. [sit], [set]
c. s-t-, s-t-

sit は主語のみを取る1項述語であるが set は主語と目的語を取る2項述語である。 (1a) と同じく、倍数の法則が成立している。一見して倍数の法則が成立していないように見える次の自他交替も実は倍数の法則が成立しているのである。

(5)
a. lie, lay
b. [lai], [lei]
c. l-i, l-i

lieは主語のみを取る1項述語で、lay は主語と目的語を取る2項述語である。一見して共通なのは頭字の l だけのように見えるが、つづり字ではなく、発音が問題なのである。自他の交替は (5c) の skeleton が共通なのである。

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by miyakmae | 2016-05-08 08:55 | 言語

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