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「いる」と「ある」

最近、頭を悩ませているのが存在を表す「ある」と「いる」である。韓国語では区別がないみたいだが、最近、気になっているのは動詞としての「ある」と「いる」ではなく、補助動詞としての「てある」と「ている」である。

(1)
a. 壁に絵がかけてある。
b. 壁に絵がかかっている。
c. 壁に絵がかけられている。

他動詞には「ある」なのに受動や進行などいわゆる自動詞化した場合は「いる」となるのがなぜなのか不思議でしょうがない。


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by miyakmae | 2017-01-30 09:15 | 言語 | Comments(0)

複合動詞

動詞と動詞をつなげて1つの表現にするのを複合というが、日本語の複合動詞には2種類の型がある。

(1)
a. 子供が走り出した。
b. 子供が走り込んだ。

(1a) の「走り出す」と (1b) の「走り込む」は両方とも「走る」と「出す」、「走り」と「込む」という2つの動詞を複合した表現であるが統語的に少し性質が異なる。 (1a) の「走り出す」は統語的な複合であるが、 (1b) の「走り込む」は統語的というよりより1つの語に近い、語彙的な複合である。これらは統語テストの「そうする」を使うと明確に違いが現れる。

(2)
a. 子供が走り出したので、親もそうし出した。
b. *子供が走り込んだので、親もそうし込んだ。

統語的な複合動詞は「そうする」のテストに合格するが、語彙的な複合動詞は「そうする」のテストでは非文となる。


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by miyakmae | 2017-01-29 20:54 | 言語 | Comments(0)

南アルプス

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by miyakmae | 2017-01-28 08:37 | 写真 | Comments(0)

南アルプス

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by miyakmae | 2017-01-27 20:19 | 写真 | Comments(0)

富士山

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by miyakmae | 2017-01-27 17:58 | 写真 | Comments(0)

directional features

解剖学で部位の位置や方向性を表すのに anterior/posterior, superior/inferior, medial/lateral などの用語を使うが同じような用語を言語学でも使う。limbs への方向性を表す proximal/ distalである。

proximal は話者や焦点の方に近づく方向性を表す動詞の feature として使い、distal は話者や焦点から離れていく方向性を表す動詞の feature として使う。

(1)
a. あげる = +ownership shift, + distal, + momentary
b. くれる = +ownership shift, + proximal, + momentary

いわゆる「やりもらい動詞」はそれぞれの意味的要素を (1) のように分解して表す。補助動詞の場合も同じで

(2)
a. 太郎は次郎にプレゼントを贈ってあげた。
b. 太郎は次郎にプレゼントを贈ってくれた。

(2) は両方とも Taro sent Jiro a present. であるが directionality が (2a) は + distal で話者や焦点から離れていくことを表し、 (2b) は + proximal なので話者や焦点に近づいてくることを表している。


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by miyakmae | 2017-01-27 07:54 | 言語 | Comments(0)

ラッセルのパラドックス

有名な Russel のパラドックスはなにも Russel だけでなく昔から問題となっていた問題である。スコラ哲学者もフレーゲもカルナップもみんな同じような問題に直面していたのである。

(1)
a. 前提:花子は目の前にいるのが弟の次郎であることを知らない。
b. 花子は次郎が自分の弟であることを知っている。
c. 花子の目の前にいる人は次郎と同一人物である。
結論:花子はその同一人物が自分の弟であることを知っており、かつ知っていない。

この矛盾を解決するのがタイプ理論である。言語学でもこのタイプ理論なしには語を定義することができなくなってしまう。外延や内包の問題である。昔、次のような文を不思議だと思った。

(2)
a. I met my wife when I was a college student.

当然、話者が学生の頃には結婚していなかったので会った時には wife ではなかったのである。


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by miyakmae | 2017-01-26 14:31 | 言語 | Comments(0)

動詞の語彙的アスペクト

動詞句は時間の変化を軸に、状態動詞、活動動詞、完成動詞、達成動詞に分かれる。状態動詞は進行形にできない。

(1)
a. *He is belonging to the tennis club.
b. He is pushing the desk.
c. He is building a house.
d. He is hitting the boy.

ほかの動詞句は進行形にできるが (1d) の達成動詞句だけは反復動作を表し、ほかは途中動作を表す。また will ~ in は状態動詞句には使えないが他は可能である。

(2)
a. *He will belong to the tennis club in two days.
b. He will push the desk in two days.
c. He will build a house in two days.
d. He will hit the boy in two days.

ただし完成動詞句は事象の終了を表すが、達成動詞句や活動動詞句は事象の開始を表す。しかしこのような状態動詞、活動動詞、完成動詞、達成動詞の分け方では説明がつかないことが多々ある。

(3)
a. *He is belonging to the tennis club.
b. He is believing the fact.

(3b) の believe the fact は状態動詞句であるが進行形が可能である。(3a) と (3b) とを区別するには状態動詞句を「関係を表す状態動詞」と「心理状態を表す状態動詞」に分けなくてはならない。また

(4)
a. He finished building a house.
b. *He finished arriving at the station.

(4) は両方とも完成動詞であるが (4a) の build a house は finish の中に組み込むことができるが arrive at the station はダメである。完成動詞も「瞬間的な動作の終了を表す完成動詞」と「動作の結果を表す完成動詞」に分けなくてはならない。


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by miyakmae | 2017-01-26 11:31 | 言語 | Comments(0)

逆態動詞

converse とは2つの命題があった場合、外項と内項を入れ替えても論理的な意味は同じである関係をいう。If p, then q p q を入れ替えた場合 If q, then p となるが、両方とも等価である場合、換位命題という。2 place predicate の場合、主語と目的語を入れ替えても等価である場合を converse な関係という。 converse とは2つの項を入れ替えても同じような命題ができることである。一般に使われている訳語がないのでここでは換位命題的反意語としておく。これは数学でいう逆関数をとった場合、普通は y = x で対称的な関数ができるが、これが対称的ではなく、等価の関数ができることを converse という。主語と目的語に同じような名詞句を必要とする相互動詞は、主語と目的語を入れ替えても同じような命題を表しているのでこのような動詞は換位命題的関係にあると言えるが、動詞は変わらないので反意語とは言えない。


2項述語の換位命題的反意語


(1)

a. Tom is taller than John.

b. John is shorter than Tom.


(2)

a. Tom is in front of John.

b. John is behind Tom.


(3)

a. Monday is before Tuesday.

b. Tuesday is after Monday.


(4)

a. Tom lives above John.

b. John lives below Tom.


(5)

a. Tom is an ancestor of John.

b. John is a descendant of Tom.


(6)

a. Tom is a husband of Mary.

b. Mary is a wife of Tom.


(7)

a. Tom is a son of John.

b. John is a father of Tom.


(8)

a. Tom is a master of John.

b. John is a servant of Tom.


(9)

a. The hawk is a predator of the sparrow.

b. The sparrow is a prey of the hawk.


(10)

a. Tom is a host of John.

b. John is a guest of Tom.


(11)

a. Tom precedes John.

b. John follows Tom.


(12)

a. Tom is a teacher of John.

b. John is a pupil of Tom.


(13)

a. Tom is a doctor of John.

b. John is a patient of Tom.


(14)

a. Tom is the murderer of John.

b. John is the victim of Tom's murder.



3項述語の換位命題的反意語 換位命題的反意語は基本的には 2項述語の場合である。これを direct converse というが、3項述語の場合も2つの項の間では入れ替えても同じような命題を表すことがある。これらは indirect converse な関係である。


(1)

a. Tom gave a book to John.

b. John received a book from Tom.


(2)

a. Tom sold a book to John.

b. John bought a book from Tom.


(3)

a. Tom learns linguistics from John.

b. John teaches linguistics to Tom.


(4)

a. Tom relinquished the book to John.

b. John disposessed Tom of the book.


(5)

a. Tom bequeathed the property to John.

b. John inherited the property from Tom.


(6)

a. Tom donated the book to the library.

b. The library was a receiver of the book from Tom.


(7)

a. Tom paid John $10 for the book.

b. John charged Tom $10 for the book.


(8)

a. Tom borrowed a car from John.

b. John lent a car to Tom.




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by miyakmae | 2017-01-23 09:58 | 言語 | Comments(0)

やりもらい動詞

日本語のやりもらい動詞は人称によって表現が異なるのがなぜかずっと考えてきた。ウチとソトの2つに分けるのは1人称と非1人称との分化なのではないかと考え、どうも人称が日本語という言語に深くかかわっているのであると思う。

(1)
a. ジョンがメアリーに本をあげた。
b. ジョンが私に本をくれた。

(1b) のように「ジョン」という非1人称から「私」という1人称に「本」が移動する場合は「くれる」を使い、(1a) のように「ジョン」という非1人称から「メアリー」という非1人称に「本」が移動する場合には「あげる」を使う。しかし「メアリー」を1人称であるウチの方に取り込むと(メアリーが話者の子供だったり、妻だったりすると) (1a) の本の移動は次のようになる。

(2)
a. ジョンがメアリーに本をくれた。

(2a) では話者がメアリーに対して特別な思いを寄せていることを表し、 (1a) とは異なる。日本語はこのようにいろいろな述語表現で人称がかかわってくるということは、受動態の作り方がこのような人称と深くかかわってくることと関係がありそうに思える。 (1) の文はどれもいわゆる受動態にすると非文となる。

(3)
a. *メアリーはジョンに本をあげられた。
b. *私はジョンに本をくれられた。

受動態は視点を変えた同等な表現であるが、日本語の場合は視点を変えるときには受動態のような形式でなく、動詞そのものを変えて表現するのである。


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by miyakmae | 2017-01-20 10:54 | 言語 | Comments(0)


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