2017年 03月 10日 ( 1 )

a few と few

a little が肯定的で little が否定的なのは不定冠詞の a が付いているかどうかによって決まると織田(1982) が述べたが、a little と little の比較よりは a few と few の比較の方がより正確にわかるので再考。

(1)
a. I have a few friends.
b. I have few friends.

ついつい a few と few は異なると教わり a few と few とで比べるので気が付かないが、実際の a few の不定冠詞は few についているのではない。 a は few friends と複数形になったものに a が付いているのである。 (1) の内部構造を考えて表したのが次である。

(2)
a. I have [a [few [friend]s]].
b. I have [Φ[few [friend]s]].

(1a) の a few friends はまず friend に few がついて複数形になり few friends となり、その塊の NPに不定冠詞の a が付いたのである。つまり不定冠詞の a は few friends というNPを一つの塊としてそこに境界線の明確な individuate する不定冠詞がついているのでより具体的な名詞句に浮かび上がらせて、それが肯定的なニュアンスを生み出したのである。一方、 (1b) は few friends とぼんやりとした人の集団としてとらえて、境界線を引く不定冠詞が存在せず bounded されず否定的なニュアンスを引き出しているのである。このように不定冠詞はその後にある名詞句に distinct な輪郭を描く働きをしている。

(3)
a. Rumor has it that John is still alive.
b. There is a rumor that John is still alive.

(3a) の rumor は不定冠詞がないのでどことなくぼんやりとした輪郭のない「うわさ」であるが (3b) の a rumor は誰かが言ったがここでは明確に誰が言ったか明言はしないがはっきりとした「うわさ」なのである。この distinctly outline する働きが不定冠詞の a で obfuscate する働きが不定冠詞のないゼロ冠詞なのである。そのようなことはありとあらゆるところに現れていると思う。

(4)
a. John went to school.
b. John went to a school.

(4a) の school は outline する明確な contour を引くことができない抽象的な概念であることはわかるが、 (4b) の a school は輪郭のはっきりした学校の建物や敷地が浮かび上がってくるであろう。不定冠詞の a はこのように outline を draw する働きがあるのだと思う。

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by miyakmae | 2017-03-10 05:57 | 言語 | Comments(0)


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