関係節から普通は要素を抜き出すと文法性が下がる。
(1)
a. 太郎は MIT に合格した人と話した。
b. *人と太郎は MIT に合格した話した。
(1a) では [ MIT に合格した人 ] は関係節なので島を形成している。それから抜き出した (1b) は非文となるが、疑似分裂文では島からの抜き出しは問題ない。
(2)
a. 太郎は MIT に合格した人を知っている。
b. 太郎が合格した人を知っているのは MIT だ。
c. *太郎が合格した人を知っているのは MIT にだ。
(2b) は格や後置詞を含まない疑似分裂文である。疑似分裂文では島からの抜き出しは可能であるが、格や後置詞を含む分裂文で島から要素を抜き出すと非文となる。