SVOCで C が動作の結果の状態を表す形容詞や前置詞句を結果構文という。
(1)
a. John cleaned the table shiny.
b. John shouted himself hoarse.
(1a) の shiny が動作の結果の状態を表している形容詞で (1b) の hoarse が動作の結果を表している形容詞である。このような結果構文は目的語がなくては非文となってしまう。
(2)
a. *John cleaned shiny.
b. *John shouted hoarse.
c. The glass broke into pieces.
(2a) や (2b) が非文となるのは目的語がないからである。しかし (2c) は一見して目的語がないのに into pieces が動作の結果の状態を表している前置詞句となっている。これは break は非対格動詞で、主語の the glass はもともとは動詞 broke の目的語の位置にあったのが主語の位置に移動したので、最初から目的語はついていたのである。だから一見自動詞のように見えるが、 (1a) や (1b) と同じく基底では目的語があるのである。すると目的語があれば結果構文がすべて可能なのかというとそうではない。
(3)
a. *John knew the answer happy.
b. *John heard the news sad.
(3a) のように「答えを知ってうれしくなった」とか「ニュースを聞いて悲しくなった」とは英語では結果構文としては言えないのである。結果構文は基本的に主語は動作主か原因など使役を表すものでなくてはならない。とはいっても全ての動作主で目的語を必要とするものが結果構文を作るかというとそうでもない。
(4)
a. *The criminal killed the whole town into a ghost town.
b. *John wiped the table dry clean.
(4a) が非文になるのは kill は [x CAUSE [y BECOME DEAD] という Xが Y を DEADにするというこれだけで結果構文になっているのである。 (4a) が非文になるのはちょうど (4b) が非文になるのと同じく、結果の状態を表す項が2つ(dry と clean) ついてしまっているからである。 (4a) が非文になるのは潜在化している dead と into a ghost town という2つの状態を表す項が存在しているからである。