語彙的アスペクト

語彙的アスペクトは一般に Vendler (1967) や金田一 (1976) の動詞の分類を使い「状態動詞」「活動動詞」「到達動詞」「達成動詞」と分類するのが一般的であるが、アスペクトは単に動詞のみではなく、動詞句の問題であるから「活動動詞」が「達成動詞」や「到達動詞」に変化してしまうからややこしい。

(1)
a. John walked.
b. John walked to the station.

(1a) は空間的限界性のない「活動動詞」であるが to the station という前置詞句をつけると空間的限界性を持った「到達動詞」に変わってしまう。また

(2)
a. John ate an apple.
b. John ate apples.

(2a) は時間的限界性のある「達成動詞」であるが目的語を複数形にすると、時間的限界性のない「活動動詞」に変わってしまう。このように「活動動詞」と「達成動詞」や「到達動詞」の行き来を目的語や前置詞句で統語的に分析したのが Tenny (1994) である。Tenny は名詞の specificity や前置詞句の delimitedness を統語に組み入れて全体のアスペクトを統語的に表そうとしたのである。言語学ではあまり使われていなかったのだが、このような分析は形式意味論では当然なありきたりの分析ではあったが。

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by miyakmae | 2017-06-08 05:59 | 言語 | Comments(0)

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