「も」

「も」はよく positive polarity と呼ばれ否定のスコープの外にある。

(1)
a. 太郎はハンバーガーも食べなかった。
b. 太郎もハンバーガーを食べなかった。

(1a) は「太郎はケーキを食べなかったがハンバーガーも食べなかった」というような意味で「食べなかった」は「も」を否定しているわけではない。また (1b) も「次郎はハンバーガーを食べなかったし、太郎も食べなかった」というような意味で「も」を否定しているわけではない。しかし「も」は複文になると

(2)
a. 太郎は次郎がハンバーガーも食べたと思っていない。

(2a) は「太郎は次郎がパンは食べたが、ハンバーガーも食べたとは思っていない」というように「も」のみが否定されている。miyagawa (2010) は「も」句が TPの指定部に移動するからだとして、これは A移動であると分析する。

(3)
a. Who does Mary's mother like?
b. Who seems to Mary's mother to be kind?

(3a) の who は CPの指定部に移動しているが (3b) の who は TPの指定部に移動している。これらの違いは who は (3a) では Mary を指す可能性は低いが (3b) では who は Mary を指すことができる。(3a) の who の移動と (3b) の who の移動はことなる。 (1) の「も」句は (3b) の移動と同じだとするのである。

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by miyakmae | 2017-03-21 08:42 | 言語 | Comments(0)

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