WH句移動

英語は WH句を強制的に移動しなくてはいけない言語であるが日本語は Wh-in-situ と移動をしなくてもよい言語でこれが言語の parameter になっている。しかし日本語も平安以前は WH句の移動を行わなくてはいけない言語であったと Watanabe (2002) が指摘している。

(1)
a. 春日野の 藤は散りにて 何をかも み狩の人の 折りてかざさむ。
b. 門立てて 戸もさしたるを いづくゆか 妹が入り来て 夢に見えつる

(1) の Wh句は両方とも主語の左に移動してきている。これらが Wh-in-situ になったのは係助詞「か」が消滅したからである。この「か」の消滅とほぼ同じくして現れたのが Kuroda (1975) の主辞内在関係節である。主辞内在関係節の現れが日本語が Wh-in-situ になった理由であり、この主辞内在関係節と冠詞とが密接な関係にあると Watanabe (2003) は主張している。彼によると中国語は日本語と同じく Wh-in-situ の言語であり、かき混ぜ文が可能である。しかし中国語には冠詞がない。一方、日本語には冠詞が存在するので Wh-in-situの言語である中国語に主辞内在関係節が存在しないと分析している。

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by miyakmae | 2017-03-14 09:12 | 言語 | Comments(0)


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